【登山で木の名前がわかる①】まず知っておくべき3つの分け方|針葉樹・広葉樹・常緑・落葉を覚えるだけで登山道の木が見え方が変わる
こんにちは、ささみんです!👋😊
登山道を歩いていると、ガイドブックに「ブナの原生林を抜けて…」と書いてあるのに、正直どれがブナなのかよくわからない。
そういう経験、ありませんか?
私もずっとそうでした。
木の名前が分かると登山の楽しさが全然違うと聞いても、植物図鑑を開くと専門用語だらけで挫折する。「葉の互生・対生」とか言われても……という感じで。
でも実は、たった3つの分け方を覚えるだけで、登山道で見かける木の大半を仕分けできます。
名前を全部覚えようとしなくていいです。まず「分類の仕方」を知ること。そこから始めれば、山の景色が全然違って見えてきます。

この記事を書いたのはこんな人です:
- 55歳・ソロ登山者
- 関東近郊の低山から2,000m超まで実走多数
- 植物の専門家ではなく「登山者として知りたい」目線で書いています
なぜ木の名前を知ると登山が楽しくなるのか
名前を知ることで3つのことが起きます。
① 景色に「意味」が生まれる
「あ、あれがブナか」と思えた瞬間から、ただの緑の塊だった森が、ブナの森として見えてきます。名前を知ることは、景色に解像度を与えることです。
② 自分の標高がわかる
木の種類は標高によって変わります。これを「垂直分布」といいます。「ブナが増えてきた=1,000m超えてきたな」と感覚でわかるようになります(詳しくはシリーズ第5弾で解説します)。
③ 季節と山の変化を楽しめる
春の芽吹き・夏の深緑・秋の紅葉・冬の裸の幹。木の名前を知っていると、同じ山でも季節ごとに全然違う顔を楽しめます。
覚える前に:なぜ木の名前は難しく感じるのか
植物図鑑が難しく感じる理由があります。
「全部同時に覚えようとするから」です。
日本には約5,000種以上の木があると言われています。全部覚えることは不可能です。でも登山道でよく見る木は、地域によって20〜30種程度に絞られます。
さらに言えば、最初は「名前を覚える」より「仲間分けのルールを知る」方が圧倒的に楽です。
3つの分け方
分け方①:針葉樹 vs 広葉樹(葉の形を見る)
まず最初に覚えるべき分け方です。
針葉樹(しんようじゅ)

葉が細く、針のように尖っています。代表的な木はスギ・ヒノキ・マツ・モミです。登山道の植林地で大量に見かける細い葉の木はほぼ針葉樹です。
見分けのポイント:
- 葉が針や糸のように細くて尖っている
- 幹が一本まっすぐに伸びてクリスマスツリー型の樹形
- 触るとチクっとすることも
広葉樹(こうようじゅ)

葉が広く平たいのが特徴です。ブナ・ナラ・カエデ・サクラなど、私たちが「木の葉」と聞いてイメージする形がほとんど広葉樹です。
見分けのポイント:
- 葉が広くて平たい
- 枝が横に大きく広がって、こんもりとした樹形
- 葉の形・大きさは種類によって様々
覚え方のコツ:
クリスマスツリー型=針葉樹 「この~木なんの木~♪」型=広葉樹
この2つのイメージで、まず大きく仕分けできます。
分け方②:常緑樹 vs 落葉樹(冬に葉を落とすか見る)
針葉樹・広葉樹の次は「冬どうなるか」で分けます。
常緑樹(じょうりょくじゅ)

一年中緑の葉をつけている木です。季節を問わず葉が落ちません。スギ・ヒノキなどの針葉樹は、ほぼすべて常緑樹です。広葉樹でも常緑のものがあります(シイ・カシなど)。
低山〜山麓に多く、「冬でも山が緑に見える」のはこの木たちのおかげです。
落葉樹(らくようじゅ)

秋に紅葉して葉を落とし、冬は裸の幹だけになる木です。ブナ・ナラ・カエデ・サクラなどが代表です。中標高〜高山に多く、「登山道が紅葉で美しい」場所はほぼ落葉広葉樹の森です。
覚え方のコツ:
常緑→「常」に緑(冬でも緑) 落葉→秋に紅葉して落ちる(春夏は緑・秋に赤くなる)
分け方③:組み合わせて4つのグループに整理する
①と②を組み合わせると、木は大きく4つのグループに整理できます。
| グループ | 特徴 | 主な木 | よく見る標高 |
|---|---|---|---|
| 常緑針葉樹 | 一年中緑・針の葉 | スギ・ヒノキ・マツ・モミ | 低山〜中山 |
| 落葉広葉樹 | 紅葉する・広い葉 | ブナ・ナラ・カエデ | 中山〜高山 |
| 常緑広葉樹 | 一年中緑・広い葉 | シイ・カシ・クスノキ | 低山〜中山 |
| 落葉針葉樹 | 紅葉する・針の葉 | カラマツ(例外的) | 高山 |
登山で特に重要なのは上の2つです。
- 常緑針葉樹(スギ・ヒノキなど):植林地・低山に多い。人が植えた場合が多い
- 落葉広葉樹(ブナ・ナラなど):自然林に多い。紅葉が美しく、登山の花形
「植林地の杉林を抜けると自然のブナ林に入った」という変化を感じられるようになるのが、この分け方を覚えた最初の醍醐味です。
覚えておきたい「呪文」
常緑といえば「シイ、カシ」、落葉といえば「ブナ、ナラ」とまず覚えてしまうのが、混乱しやすい広葉樹の名前を整理する近道です。
この4つを呪文のように唱えておくと、第2弾以降の内容がずっと頭に入りやすくなります。
常緑:シイ・カシ(冬も緑)
落葉:ブナ・ナラ(紅葉する)
スマホアプリで名前を調べる方法
「分け方はわかったけど、具体的な名前はどうやって調べるの?」
その答えがスマホアプリです。
おすすめアプリ①:Picture This(ピクチャーディス)
写真を撮るだけでAIが植物の名前を教えてくれるアプリです。葉・花・実・幹など、何を写しても認識してくれます。精度が高く、登山中の植物識別に最もよく使われているアプリのひとつです。
使い方:
- アプリを開いてカメラマークをタップ
- 木や草の葉・花・実を撮影
- 数秒で名前と解説が表示される
注意点: 月額課金制のため、無料版では識別回数に制限があります。
おすすめアプリ②:GreenSnap(グリーンスナップ)
写真を投稿するとコミュニティのメンバーが名前を教えてくれるアプリです。SNS感覚で使えて、同じ植物好きな人とつながれます。AIよりコミュニティの力で調べたい方に向いています。
使い方:
- 写真を撮って投稿する
- 「この植物の名前を教えてください」とコメントする
- 植物好きな人が答えてくれる
おすすめアプリ③:Leafsnap(リーフスナップ)
葉の形に特化した植物識別アプリです。葉を白い背景に置いて撮影すると、葉の形から樹種を特定してくれます。
図鑑を1冊持つなら
アプリと並行して、1冊の図鑑を持っておくと理解が深まります。
おすすめは「葉で見わける樹木(林 将之 著)」です。
似ている葉を同じページに載せて、同じ縮小サイズで比較しているので、似た葉を区別しやすいのが特徴です。コナラとミズナラのような「似ていてわかりにくい」組み合わせが比較しやすく、初心者から中級者まで幅広く使われています。
まとめ:まず覚える3つのポイント
① 葉の形で「針葉樹 vs 広葉樹」に分ける
針状→針葉樹(スギ・ヒノキ・マツ)
広くて平ら→広葉樹(ブナ・ナラ・カエデ)
② 冬の姿で「常緑 vs 落葉」に分ける
冬でも緑→常緑樹
紅葉して落ちる→落葉樹
③ 呪文を覚える
常緑の代表=シイ・カシ
落葉の代表=ブナ・ナラ
この3つを知るだけで、登山道の木を見る目が変わります。
次回の第2弾では、関東の登山道で最もよく見るブナ・ミズナラ・コナラの具体的な見分け方を解説します。「あの木がブナか!」と気づける瞬間が、登山の新しい楽しみになります😊
今日が人生で一番若い日! 木を見ながら山を歩いてみてください⛰️😊
このシリーズの記事一覧
- 【第1弾】まず知っておくべき3つの分け方(この記事)
- 【第2弾】ブナ・ミズナラ・コナラの見分け方|関東低山の広葉樹3選(近日公開)
- 【第3弾】シラビソ・ダケカンバ・ハイマツの見分け方|高山の木3選(近日公開)
- 【第4弾】登山中によく見る高山植物10選(近日公開)
- 【第5弾】木を見るだけで標高がわかる!垂直分布入門(近日公開)




