こんにちは、ささみんです!👋😊

55歳・182cm・体重管理中・膝痛持ちで、埼玉県南部からコツコツとソロ登山を続けているおじさんです。

2026年6月、伊豆の万三郎岳で、80代のご夫婦が登山中に遭難し、夜間の移動中に奥さまが滑落して亡くなるという、とても痛ましい事故が報じられました。報道によれば、ご夫婦は登山の初心者ではなかったそうです。それでも、スマホのバッテリーが切れて現在地が分からなくなり、ヘッドランプを頼りに夜間の山中を移動していた——という経緯でした。

まず、亡くなられた方のご冥福を心からお祈りします。

このニュースを読みながら、私は何度も自分のザックの中身を思い浮かべました。「初心者ではなかった」人にも起こり得た。ここに、すべての登山者への重い問いかけがあると思います。決して他人事として消費していい話ではありません。私自身、膝痛持ちでソロばかり歩く身として、改めて背筋が伸びました。

今日は、この事故から私たちが学べる「いざという時の対処法と備え」を、私のリアルな装備事情も交えながらまとめます。誰かを責めるためではなく、自分と、自分の大切な人を守るために、ぜひ最後まで読んでいってください。

この記事を読み終わる頃には、あなたのザックの中身が少し変わっているはずです。

この事故が突きつけた3つの「もしも」

報道された経緯を、私たちの備えに引き寄せて整理すると、大きく3つの局面が見えてきます。

  1. 転倒・負傷:奥さまは登山中に何度か転倒して負傷されていたとのこと。
  2. 電池切れ:ご主人のスマホのバッテリーが切れ、登山アプリで現在地が確認できなくなった。モバイルバッテリーは持っていなかった。
  3. 夜間の移動:暗い中をヘッドランプで移動し、その途中で滑落が起きた。

繰り返しますが、これは複合的な要因が重なった結果であり、「これさえあれば助かった」と単純に言える話ではありません。それでも、この3つの局面は、私たちが日帰り登山でも常に向き合うべきリスクです。一つずつ、対処法を見ていきます。

1. 足をくじいた・転倒して負傷した時の対処法

ソロでも夫婦でも、一番怖いのが「歩けなくなること」です。歩けなくなった瞬間、その場が遭難現場になります。

まずは「RICE処置」が基本

捻挫や打撲の応急処置は、頭文字をとって「RICE(ライス)」と呼ばれます。覚えておくと、いざという時に手が動きます。

  • R(Rest/安静):とにかく動かさない。無理に体重をかけない。
  • I(Icing/冷却):沢の水や保冷剤、冷たいペットボトルなどで患部を冷やす。
  • C(Compression/圧迫):包帯やテーピング、三角巾で軽く固定する。
  • E(Elevation/挙上):患部を心臓より高い位置に上げて、腫れを抑える。

これはあくまで応急処置で、医療行為ではありません。痛みや腫れの程度には個人差がありますので、「歩けない」「激痛がある」、あるいは何度も転ぶようなら、無理に進まず、その場で救助を要請する判断も大切だといわれています。

今回の事故でも、奥さまは何度も転倒されていたと報じられています。「転倒が続く=体力や集中力が限界に近いサイン」と捉え、早めに引き返す・救助を呼ぶという判断が、結果的に命を守ることがあります。

私がザックに常備しているもの

  • テーピングテープ(伸縮タイプ):捻挫の固定にも、マメ防止にも使えて万能。
  • 三角巾:足首の固定にも、腕の吊り下げにも。軽くてかさばらないので必ず1枚。
  • 痛み止め(普段から自分が飲み慣れているもの)
  • ストック:負傷後、片足をかばって歩く時の「3本目の足」になります。

膝痛持ちの私は、もともと下りでダブルストックを多用しています。これが結果的に、足を痛めた時の保険にもなっているんですよね。

ストックと手ぬぐいは「もう一役」買ってくれる

ここで、知っておくと役立つ小ワザを2つ。

ストックの多くは分解して1本の棒にできるタイプです。骨折が疑われる時など、いざという時には添え木(副木)替わりとして、患部に当てて固定するのに使えます。ただの歩行補助具だと思っていたものが、応急処置の道具にもなる。これは覚えておいて損はありません。

そしてもう一つ、私が必ず持っているのが手ぬぐいです。これが三角巾の代わりになります。足首や腕の固定、患部を縛る、汗ふき、日よけ、いざという時は止血の圧迫にも。1枚で何役もこなしてくれる、昔ながらの万能アイテムです。かさばらず軽いので、ザックに2枚は入れています。

「自分は転ばない」と思っている人ほど、テーピング1巻きをザックに入れてください。重さはたった数十グラムです。

2. 日没・夜間になってしまった時の対処法

今回の事故で胸が痛むのは、ご夫婦が夜間に山中を移動していたという点です。暗い中の行動が、滑落につながってしまった可能性があります。

鉄則は「むやみに動かない=ビバーク」

日が暮れて視界が効かない中を無理に移動するのは、滑落・道迷いのリスクを一気に高めます。状況にもよりますが、「下手に動かず、その場で夜を明かす(ビバーク)」判断が命を守るといわれています。動けば動くほど、体力も消耗し、危険な場所に踏み込んでしまう可能性が高まります。

  • 安全な場所(風を避けられる岩陰など、滑落の危険がない平坦地)を確保する。
  • 体温を下げない。これが最優先です。
  • 救助要請ができたなら、明るく見つけやすい場所で待つ。

「下山しなきゃ」という焦りは痛いほど分かります。でも、夜の山では「進む勇気」より「留まる勇気」の方が、命を守ることがあるのです。

夜間・ビバークに備えて持っておきたいもの

  • ヘッドライト(最重要。ただし「移動のため」ではなく「待つための灯り」と考える)
  • エマージェンシーシート(防寒・体温保持の必需品。非常に小さく畳めて軽い)
  • 防寒着(夏でも標高が上がれば夜は冷えます。私は薄手のダウンを夏でも入れています)
  • 行動食(チョコ・ようかんなど。体温維持にエネルギーは不可欠)
  • モバイルバッテリー(救助要請の生命線。詳しくは次章で)

「日帰りだから」と装備を削るその一手間が、いざという時の明暗を分けます。エマージェンシーシート1枚、今日からザックの常連にしてあげてください。

3. スマホの電池切れを防ぐ「電源戦略」

ここが、今回の事故が最も強く突きつけてきた教訓だと、私は感じています。

報道によれば、ご主人のスマホは登山アプリで現在地を確認していたものの、バッテリーが切れて現在地が分からなくなり、モバイルバッテリーは持っていなかったとのこと。そして奥さまのスマホは、ご主人が使っていた登山アプリが使えなかった——。

現代の登山で、スマホは「地図」であり「コンパス」であり「無線機」です。その電池が切れたら、文字通り命綱が切れます。私が実践している「絶対に電気を切らさない」ための工夫を紹介します。

① モバイルバッテリーは「必ず」持ち歩く

日帰りでも、私はモバイルバッテリーを必ず持ちます。スマホでGPSを使い続けると、バッテリーは驚くほど早く減ります。特に寒い場所ではリチウム電池の減りが加速します。

容量の目安は、スマホを1〜2回フル充電できる10,000mAhクラスがあると安心です。これ一つで、今回のような「電池切れで現在地不明」という最悪の連鎖を断ち切れる可能性が大きく上がります。

② スマホは「2台とも使えるように」しておく

今回、奥さまのスマホでは登山アプリが使えなかったと報じられています。複数人で歩く場合、「全員のスマホに地図アプリを入れ、地図データを事前ダウンロードしておく」ことが、いざという時の冗長性になります。1台が落ちても、もう1台で現在地を確認できる。これは夫婦・グループ登山では特に重要だと思います。

③ 充電端子を「Type-Cに統一」する

これ、地味だけど本当に大事です。

ヘッドライト・モバイルバッテリー・スマホ——充電端子がバラバラだと、ケーブルを何本も持つ羽目になり、しかも「どれか1本忘れる」事故が起きます。

そこで私は、充電・給電するギアをすべてUSB Type-Cに統一するようにしています。

  • スマホ → Type-C
  • モバイルバッテリー → Type-C入出力
  • ヘッドライト → Type-C充電式

こうしておけば、ケーブル1本で全部まかなえる。忘れ物も減るし、現場で「あれ、このライトのケーブルだけ別だった…」という悲劇がなくなります。買い替えのタイミングで、少しずつType-Cに寄せていくのがおすすめです。

④ 私は「機内モードにしない」派です(理由があります)

ここは、登山者の間でも賛否両論あるテーマです。ガイドさんによっては、バッテリーを長持ちさせるために機内モードを推奨することもあります。実際、機内モードにすれば電池の減りはかなり抑えられます。それも一理ある考え方です。

そのうえで、私は「モバイルバッテリーを持ち、機内モードにはしない」という選択をしています。理由はこうです。

機内モードにすると、YAMAPやヤマレコの軌跡(ログ)が、サーバー側に保存されなくなるのです。アプリ上では電波がなくてもGPSで現在地は取れますが、その記録がサーバーに送られるのは「通信できた時」だけ。つまり、機内モードのままだと、サーバーに残るのは「最後に通信できた地点」までということになります。

もし、その先で滑落したり、頭を打って気を失ってしまったら——。捜索する側に伝わるのは、ずっと手前の「最後の通信地点」だけ。実際に倒れている場所とは大きくかけ離れてしまい、発見が遅れる恐れがあるわけです。遭難した場所で電波が入るかどうかは分かりませんし、自分で操作できる状態かも分かりません。

だからこそ私は、「電池が持つように機内モードにする」のではなく、「モバイルバッテリーで電池を確保したうえで、通信は生かしておく」方を選んでいます。電源戦略でモバイルバッテリーを必携にしているのは、この考え方とセットなんです。

これはあくまで私個人の選択で、人によって判断は分かれる部分です。気になる方は、この考え方を詳しく解説している動画もあるので、一度ご自身で調べて、納得のいく形を選んでみてください。

ヘッドライトには「USB充電式」「乾電池式」があります。

  • 充電式:モバイルバッテリーから給電できる。Type-C統一できる。普段使いに便利。
  • 乾電池式:予備の乾電池さえあれば現地で復活できる。長期山行・寒冷地に強い。

私は普段はType-C充電式をメインにしていますが、考え方としては「充電式をメインにしつつ、予備電源(モバイルバッテリー)を必ず持つ」のが現実的だと思っています。

ヘッドライトもスマホも、「持っているか」より「電池が生きているか」。出発前夜、充電チェックを儀式にしましょう。

ささみん

皆さんお馴染み、ヤマレコ社長の絶対遭難させないチャンネル様の動画です。この動画を見て以来、機内モードにしなくなりました。ぜひ見て頂きたい動画です。

4. ささみん流・いざという時の備えチェックリスト

ここまでの内容を、ザックに入れる持ち物リストとしてまとめます。

分類装備目的
ケガ対応テーピング・手ぬぐい(三角巾代用)・痛み止め捻挫・打撲の応急処置
道具ストック(できれば2本/添え木にも)足をかばう・転倒防止・骨折時の固定
夜間対応ヘッドライト(充電式+予備電源)夜間の待機・救助待ち
防寒エマージェンシーシート・防寒着低体温症の予防
電源モバイルバッテリー(10,000mAh級)スマホ=命綱の死守
電源Type-Cケーブル(端子を統一)充電の一本化・忘れ物防止
地図全員のスマホに地図アプリ+地図DL1台落ちても現在地確認
通信機内モードにしない運用(要・予備電源)軌跡をサーバーに残し捜索につなげる
食料行動食(チョコ・ようかん等)エネルギー・体温維持

これ、特別なものは一つもありません。どれも数百円〜数千円で揃うものばかりです。「たぶん使わない」装備にお金と数百グラムを払えるかどうか——それがソロ登山・夫婦登山の保険料だと、私は思っています。

まとめ:備えは「持っているだけ」で9割

今回の伊豆・万三郎岳の事故は、「登山の初心者ではなかった」ご夫婦に起きました。だからこそ、経験のある人ほど胸に刻むべき出来事だと思います。慣れているからこそ「これくらい大丈夫」と削ってしまう装備が、いざという時の分かれ目になる。私自身、何度もそう感じてきました。

足をくじいた時の応急処置、夜になってしまった時のビバーク判断、そしてスマホの電池を切らさないための電源戦略。今日お伝えした内容は、どれも「知っているだけ」「持っているだけ」で、いざという時の選択肢がぐっと増えるものばかりです。

私のような膝痛持ちの55歳がソロで山を歩けているのは、運がいいからじゃありません。「もしも」を毎回ちょっとずつ想像して、ザックに小さな保険を入れているからだと思っています。

警察も「装備や体調を万全にして、無理のない登山計画を」と呼びかけています。亡くなられた方への何よりの弔いは、私たち一人ひとりが「明日は我が身」と受け止め、備えを見直すことではないでしょうか。

あなたの次の山行が、無事に「楽しかった!」で終わりますように。

今日が、人生で一番若い日!


▼おすすめ装備はこちら

  • モバイルバッテリー(10,000mAh/Type-C対応)
  • USB充電式ヘッドライト(Type-C)
  • エマージェンシーシート
  • 伸縮テーピングテープ:

▼私の登山記録はこちら

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ABOUT ME
管理人ささみん
こんにちは、ささみんです。 55歳・182cm・84kg・膝痛持ち。 体組成計に「肥満」と表示されていた春、立山登頂を目標に掲げました。 プロの登山家でも、アスリートでも全くありません。週末になると西武線に乗って奥武蔵の低山をよたよた歩いている、ただの埼玉のおじさんです。 「膝が痛くて山を諦めた」「体重が重いから登山は無理」と思っていた方へ。 私も同じでした。それでも山はやめられません。 同じ悩みを持つ方の、小さな背中を押せたら嬉しいです。 今日が、人生で一番若い日!