【実践編】小梨平でテント泊デビュー|明神池と朝の大正池を歩く一泊二日
こんにちは、ささみんです!👋😊
テント泊をしてみたい。でも、大きなザックを背負って山を登るのは、まだちょっと心配。
そんな方に、私がすすめたいのが、小梨平キャンプ場に泊まって上高地を2日かけて歩くプランです。
目の前には穂高連峰。すぐそばを、きれいな梓川が流れています。
木々の間にテントを張って、山を眺めて過ごす。お腹がすいたら食堂へ。お風呂も売店もあって、河童橋周辺の散策にも便利です。
私もここで、松本名物の山賊焼きを食べながら、日本酒を飲んでくつろぎました。
テント泊って、こういう楽しみ方でもいいんです。
山頂を目指すことだけが目的ではありません。日帰りなら帰っている時間に、もう少し上高地で過ごしてみる。
初日はテントを張ってから、明神池と穂髙神社奥宮へ。嘉門次小屋でイワナを食べて、小梨平へ戻ります。
翌朝は大正池へ。森や湿原を歩き、朝の上高地を楽しんでから撤収します。
日帰り登山で歩いてきた経験を生かしながら、初めてのテント泊にも挑戦できる一泊二日です。

テントは小梨平に張って、明神池まで歩きたいな。
お昼は嘉門次小屋のイワナも楽しみだニャ。
翌朝は大正池へ。帰りのバスを気にせず、2日に分けて歩けるね。
帰る日のバスは決めて、ゆっくり楽しもうニャ!

※この記事は、来シーズンの夏のテント泊を計画する方にも向けた内容です。
小梨平をすすめたいのは、楽に行けるからだけではありません
小梨平は、上高地バスターミナルから歩いて向かえるキャンプ場です。公式案内では徒歩約10分。河童橋を通って、森の中へ入っていきます。
テント泊の荷物を背負って、何時間も登り続けなくていい。このアクセスのよさは、初めての人には大きな魅力です。
でも、私が小梨平をすすめたい理由は、それだけではありません。
歩く距離は短いのに、泊まる場所は、あの上高地なんです。
川の向こうに山が広がり、テントの周りには木々の緑。河童橋へ出かけてもいいし、キャンプ場でのんびりしてもいい。
テントを拠点に身軽な荷物で出かけ、夕方は戻ってくつろぐ。ハイキングと、山のそばで泊まる楽しみを、一度に味わえる場所だと思います。

小梨平なら、到着後にも時間を残せます。設営に少し手間取っても、寝具を広げるのに時間がかかっても、慌てずに取り組みやすい。
自分で寝床を作れたら、あとは上高地を楽しむ時間です。
まずは夏の一泊を、予定に入れてみよう
最初の候補は、7~8月の暖かい日。
春先や秋の冷え込む時期まで一度に考えるより、まずは寒さの負担が小さい一泊から始めましょう。
日帰り登山を楽しんでいる方に、今回は2日とも歩く予定を提案します。初日は明神池、翌朝は大正池。合わせると十数kmのハイキングになるので、普段の歩行時間を思い浮かべながら計画してみてください。
大きな荷物は小梨平まで運び、散策には水・雨具・行動食などを小さなザックへ。泊まる道具を背負ったまま、全部の道を歩く必要はありません。
| 時間の目安 | 過ごし方 |
|---|---|
| 1日目9~10時頃 | 上高地到着。小梨平で受付・設営 |
| 11時頃 | 明神方面へ出発 |
| 12時頃 | 穂髙神社奥宮に参拝し、明神池を拝観 |
| 12~13時頃 | 嘉門次小屋でイワナの塩焼き定食 |
| 14~15時頃 | 小梨平へ。休憩、入浴、夕食 |
| 夜 | 灯りのともるテント場で過ごす |
| 2日目6時頃 | 明るくなってから大正池方面へ |
| 9時半~10時頃 | 小梨平へ戻り、食事と撤収 |
| 11~12時頃 | 撤収を終え、午後の帰りの便へ |
表は夏のモデルプランです。初日は午前中に設営を終えられる交通を選び、帰りは撤収にも余裕を持たせます。夜行便なら、眠れたかどうかも見て歩き出しましょう。
予約が必要な期間と、食堂・浴場の営業は、日程が決まったら公式サイトで確認しておきます。
受付をしたら、自分のテントを張ってみる

キャンプ場へ着いたら、まず受付へ。
設営できる場所を確認し、水場やトイレ、食糧庫の場所も教わっておきましょう。

テントを広げて、ポールを組んで、フライをかける。張り綱やペグで固定するところまで、出発前に練習しておいた手順を思い出しながら進めます。
最初は、少し時間がかかると思います。それを見込んで早めに着けばいいんです。
中にマットと寝袋を広げ、荷物を置いてみる。
「今日は、ここに泊まるんだな」
そう思うと、いつもは通り過ぎていたテント場が、自分の居場所になります。

テントは、自分の身体と荷物に合う一張りを
私は身長182cm。室内に荷物を置く余裕も欲しくて、モンベルのステラリッジ2を選びました。広さは使いやすい一方、短辺側の入口は、私には出入りが大変です。
そんな使用感とテント選びの基本は、準備編にまとめています。
▶ 【準備・基本編】テント泊登山に憧れたら|装備と場所選びの基本
今回のために、全員が大きめのテントを買う必要はありません。一人で使う広さと運びやすさを比べて、自分に合う一張りを用意しましょう。
初日は明神池へ|梓川沿いを歩き、参拝とイワナを楽しむ

設営ができたら、水や雨具、行動食、貴重品を小さなザックへ入れて出発です。
行きは小梨平から梓川左岸を上流へ。明神まで歩いたら明神橋を渡り、穂髙神社奥宮へ向かいます。
重い寝具はテントに置いてきたので、ここからは身軽に歩けます。川や木々を眺めながら、写真を撮ったり、少し足を止めたり。
日帰りなら、もう帰りの時間を計算し始めているかもしれません。でも今日は、小梨平まで戻れば自分のテントがあります。
大きい荷物はテントに残して、サブバックで散策。軽量・コンパクトなサブバック(アタックザック)があると現地で軽快なハイキングを楽しめます。
穂髙神社奥宮に参拝して、明神池へ


上高地にあるのは、明神池のほとりに鎮座する穂髙神社奥宮です。
旅と山歩きの安全を願って参拝し、時間を取って明神池も拝観してみましょう。
歩いてきた先に、ゆっくり過ごしたい場所がある。山頂を目指さなくても、ハイキングの目的になります。
お昼は、嘉門次小屋のイワナを楽しみに


参拝のあとは、嘉門次小屋へ。
囲炉裏で焼く岩魚の塩焼きが名物です。今回のプランでは、ここで定食を食べるのを昼の楽しみにします。
「明神池まで歩いて、イワナを食べよう」
そう思うと、設営を済ませて出かけるのが楽しみになりますよね。
2026年の食堂案内は10~14時。午後遅くに向かうと食事に間に合わないので、午前中に小梨平を出発する計画にしました。
帰りは岳沢湿原を通って、河童橋から小梨平へ
帰路は梓川右岸を下り、岳沢湿原を経て河童橋へ戻るコースにすると、行きとは違う景色を楽しめます。
小梨平発着の周回で、歩く時間はおよそ2時間。参拝、池の拝観、食事、写真の時間を合わせて3~4時間ほどを見ておきます。
歩道の通行状況は出発前に確認し、設営が遅れた日は行程を短くして構いません。まずはテントを落ち着いて張り終え、それから出かけましょう。
河童橋まで戻ったら、小梨平はもう近くです。
「今日はこのまま帰らず、あのテントに泊まるんだ」
散策を終えて戻る場所があるのも、テント泊の楽しみだと思います。
お風呂に入れるのも、うれしいところ
小梨平には「小梨の湯」という浴場があります。
テント泊でもお風呂を利用できるのは、うれしいですよね。食堂や売店も近くにあるので、初めてでも滞在の様子を想像しやすいと思います。
入浴と夕食の順番は、当日の営業時間に合わせて決めましょう。遊びに出かける前に確認しておくと、戻ってきてから慌てずに済みます。
私は山賊焼きと日本酒で、のんびり過ごしました

小梨平での楽しみとして、ぜひ紹介したいのが食堂です。
私が食べたのは、松本名物の山賊焼き。
写真を見返すと、お皿に大きな肉がどんと載っています。テント場の食堂で、こんな食事を楽しめるんです。

そこに、日本酒も。
「テント泊に来たのだから、自分で山ご飯を作らなければ」と頑張らなくても、食堂で食べて、くつろいで、自分のテントへ戻る。そういう過ごし方もできます。

景色を楽しんで、好きな物を食べて、今日はここに泊まる。
それだけでも、出かけてきた楽しみを感じられると思います。
飲むなら、その日の散策と設営を済ませてから、ほどほどに。翌日の朝まで気持ちよく過ごしたいですね。
山賊焼きは私が利用したときの食事です。提供メニューと時間は出発前に確認してください。食堂が使えない場合に備えて、加熱せず食べられる夕食と朝食、予備食も持参しましょう。
コーヒーを飲むために、全部買い足さなくてもいい
すでにバーナーとクッカーを持っているなら、屋外の使用ルールに従ってお湯を沸かし、コーヒーを淹れるのも楽しみです。
まだ道具がなければ、最初は喫茶や売店を利用する方法もあります。
テント泊を始める日と、山料理を始める日が同じでなくても大丈夫。今回は、泊まるための準備を先にしてみましょう。
灯りのともるテント場で、自分の一晩が始まる

暗くなってくると、昼間とは違う景色になります。
木々や山の輪郭が暗くなり、テントには灯りがともる。写真でも、静かに夜へ変わっていく雰囲気が伝わってきます。

この景色を見ると、「ここで夜を過ごしてみたい」と思いませんか。
眠る前には、ヘッドライトを手の届くところへ。トイレまでの道も、明るいうちに一度歩いておきましょう。
小梨平では、水以外の飲食料は食糧庫で保管するルールです。食後は片付け、テントにお菓子などを残さず、ゴミも指定の場所へ。
あとは、周りの人の眠る時間にも気を配って、静かに過ごします。
一晩眠る道具は、この組み合わせを候補に
「寝袋とマットは何を選べばいい?」という方には、暖かい日の小梨平を想定して、次を比較候補にします。
| 道具 | 候補 | 見ておきたいところ |
|---|---|---|
| 寝袋 | NANGA オーロラテックス ライト350DX | 快適使用温度5℃。身長に合うサイズを選ぶ |
| マット | NEMO オーラ レギュラーマミー2026 | 長さ183cm・幅51cm、R値2.7。店頭で寝心地も試したい |
この2点は、私の使用レビューではなく、メーカーの仕様から選んだ候補です。
初回は、例えば上高地の予想最低気温が10℃以上の暖かい日を選び、寝具の表示に余裕を持たせます。乾いた就寝着と靴下、防寒着も準備してください。寒がりなら、より暖かい寝袋を選んで構いません。
ダウンハガー#2やU.L.サーモ エアパッド180など、すでに適した寝具を持っていれば、そのまま活用しましょう。この記事の候補へ買い直す必要はありません。
身長182cmの私のように身体が大きい方は、寝袋のロングサイズや、マットの幅も比べたいです。ワイドのマットは場所も取るので、テントに収まるかまで確かめておきます。
2日目は朝の大正池へ|上高地のもう一つの景色を歩く

翌朝は、明神池とは反対の大正池方面へ。
朝の小梨平を出て河童橋へ向かい、梓川沿いから田代橋・田代湿原・田代池を経て、大正池を目指します。
山を見上げたり、水辺で立ち止まったり。初日とは違う方向へ歩くことで、上高地の広がりを楽しめます。
大正池までは、朝のハイキングとして時間を取る



河童橋から大正池は、片道約75~80分。小梨平からの往復は、休憩や写真を含めて3時間半~4時間ほどの予定にしておきます。
夏なら、例えば6時頃に出発し、9時半~10時頃に小梨平へ戻る計画です。出発前に軽く朝食を食べ、水と行動食も持って歩きましょう。
暗いうちの出発を目標にする必要はありません。明るくなってから、その日の通行状況とクマの目撃情報を確認して出かけます。
大正池までの往復は歩きごたえがあります。初日に疲れたときは、田代池や田代橋で折り返すなど、その朝の体調で調整しましょう。
朝の上高地を歩いても、まだテントを片付ける時間がある。
日帰りとは違う、泊まったからこそ組める一日の始まりです。
小梨平へ戻ったら、食事と撤収

戻ってからひと息つき、寝袋とマットを片付けます。
テントが結露で濡れていたら拭き、乾いた寝具とは分けて収納。現地で完全に乾くのを待たず、帰宅後にしっかり乾かしましょう。
ペグや小物の置き忘れを確認して、撤収完了です。
大正池へ歩く日は、散策後に片付ける時間を予定に入れます。現行のテントサイト利用は翌13時までですが、11~12時頃に撤収を終え、帰りは午後の便を選ぶと余裕を持たせられます。
出発前に確認することは、ここでまとめて
一泊のイメージができたら、最後に準備を整えましょう。
- 行き帰り: 午前中に着ける交通と、翌日の帰りの便を確認する。
- テント: 事前に設営・固定・撤収まで試し、必要な部品を揃える。
- 寝具と衣類: 寝袋・マット・乾いた就寝着を準備し、防水して運ぶ。
- 食事: 食堂を利用する予定でも、加熱不要の持参食と予備食を用意する。
- 天候: 上高地の最低気温と雨風を確認し、初回は穏やかな日を選ぶ。
バーナーは安全な屋外で使い、雨でもテント内や囲われた前室には持ち込みません。
2026年の公式案内では、持参テントは大人1人1泊2,000円、宿泊者の入浴は700円。通常は予約不要ですが、お盆の一部期間は予約制です。食堂は現金対応の案内があるので、現金も用意しましょう。
料金や営業は変わるため、出発前に最新案内を一度確認すれば大丈夫です。
一泊できたら、次はどの山へ行こう?
小梨平で一晩過ごしてみると、次のテント泊が少し身近になると思います。
寝袋は少し暑かった。マットはもう少し幅が欲しい。テントを張るより、片付ける方が時間がかかった。
そんな気づきが一つあれば、それも次の準備に役立ちます。
「この荷物なら、もう少し長く歩けそうかな」
そう思えたら、次は山の途中にあるテント場を考えてみましょう。
富士見平・オーレン小屋|テントを拠点に、山へ登ってみる

準備編で紹介した富士見平なら、瑞牆山や金峰山へ。オーレン小屋なら、硫黄岳へ。
テント場を拠点に山へ登ると、泊まる楽しみに、登山の楽しみも加わります。
日帰りで通り過ぎていた小屋のそばに、自分のテントがある。山から戻ってきたら、そこが今日の寝床です。
小梨平の次は、そんな一泊も楽しそうですよね。
今度はテント場まで荷物を背負う登りが加わります。まずは自分に合う行程を一つ選び、登頂まで欲張りすぎずに計画してみましょう。
夏の雷鳥沢|山に囲まれて泊まる、次の目標に

立山の雷鳥沢は、室堂から歩いて向かえるテント場です。
「次は、もっと山に囲まれた場所で泊まってみたい」
そんな気持ちになったら、目標の一つにしたい場所です。
初めて雷鳥沢で泊まるなら、雄山への登頂まで詰め込まず、テントを張って、山を眺めて、一晩過ごす計画からでもいいと思います。
翌朝、テントから顔を出すのが楽しみになる。そんな一泊を考えてみたいですね。
室堂からは下り、帰りは登り返します。標高も風も小梨平とは違うので、行く日の気温や残雪を調べ、寝具も改めて見直しましょう。
木曽駒ヶ岳や涸沢|憧れのテント場を、自分の予定に
木曽駒ヶ岳の山頂手前で見かけたテント場。

涸沢に並ぶ、色とりどりのテント。

今は「いつか」と思っている場所でも、一泊を経験したあとなら、少し見え方が変わるかもしれません。
あそこまで、このザックを背負って歩けるだろうか。
夜は、どのくらい冷えるんだろう。
翌朝、何時にテントを片付ければ、余裕を持って帰れるだろう。
憧れだけだった景色が、具体的な計画になっていきます。
高い場所で泊まること、長い道のりを歩くことは、一つずつ経験していけばいいと思います。最初の小梨平で、全部をできるようになる必要はありません。
上高地を、もっと楽しむ一泊でもいい
もちろん、次も小梨平に泊まって、今回気に入った場所をもう一度歩いたり、季節を変えて訪れたりする楽しみ方もあります。
毎回、難しい山へ進まなくても大丈夫です。
登山を組み合わせたくなったら、岳沢や焼岳など、自分に合う行き先を調べる楽しみもあります。私は岳沢小屋まで歩いた記事も書いています。
大正池の散策と、岳沢・焼岳の登山、さらにその先の穂高の山頂を目指す計画では、必要な体力も準備も違います。泊まることに慣れてきたら、次に楽しみたいことに合わせて考えましょう。
最初の一泊が、次の山の楽しみにつながる
穂高連峰を眺め、梓川のそばで過ごす。
初日は明神池へ歩き、参拝とイワナを楽しむ。小梨平に戻ったら、お風呂と夕食。暗くなったら、灯りのともるテント場で過ごす。
翌朝は大正池へ。2日間、上高地を歩いてから、テントを片付けて帰る。
まずは小梨平で、そんな一泊から始めてみませんか。
自分のテントで眠り、翌朝片付けて、家へ帰る。
一度経験すると、次に山でテント場を見かけたとき、今までより少し近く感じられると思います。
「いつか、ここに泊まってみたい」から、「次は、ここに泊まろうかな」へ。
そのきっかけになる一泊を、無理なく楽しんでほしいです。
今日が一番若い日。家に帰るまで楽しめる、自分に合ったテント泊を少しずつ増やしていきましょう⛺😊














