こんにちは、ささみんです!👋😊

秋は日没が早くなります。1か月で40〜45分ほど早まるので、夏と同じ感覚で歩いていると、下山の途中で暗くなることがあります。

そのとき、どうすればいいか。結論から言うと、多くの場合いちばん安全なのは「動かないこと」です。直感に反すると思いますが、順番に説明します。

まず、判断は「日没の1時間前」に

暗くなってから考え始めるのでは遅いんです。日没の約1時間前には、このまま行動を続けるか、その場で止まるかを判断するのが基本とされています。

理由は単純で、止まると決めた場合、明るいうちにやることがあるからです。安全な場所を探す、荷物を整理する、着込む。真っ暗になってからでは、どれも難しくなります。

「あと少しで下山口だから」と進みたくなりますが、その「あと少し」が、疲れた体では倍かかることもあります。

手順①:安全な場所で止まる

暗闇の中を歩くことは、転倒や滑落のリスクを飛躍的に高めます。ヘッドランプがあっても、照らせるのは足元だけ。周りの地形が見えないので、道を外れても気づけません。

やむを得ず山中で夜を明かすことをビバークと呼びます。遭難というと大げさに聞こえますが、ビバークはむしろ危険を避けるための手段です。無理に下りて滑落するより、その場で朝を待つほうが安全な場面は確実にあります。

止まる場所として避けたいのは、次のようなところです。

  • 沢筋・沢の近く:冷気がたまり、増水の危険もあります
  • 斜面の途中や崖の縁:寝ている間に滑る可能性があります
  • 落石や倒木のありそうな場所:上を見上げて確認を
  • 風の通り道:稜線や吹きさらしの鞍部は体温を奪われます

逆に、平坦で、風が当たりにくく、登山道からそれていない場所が理想です。登山道の近くにいることは、翌朝に自力で下山するときにも、捜索されるときにも有利になります。

手順②:現在地を確認する

止まったら、まず自分がどこにいるかを確定させます。ここが曖昧なままだと、連絡もできませんし、翌朝の行動も決められません。

地図アプリを開いて、現在地を確認する。電波がなくても、あらかじめ地図をダウンロードしてあればGPSで自分の位置はわかります。近くに標識や特徴のある地形があれば、それも覚えておきます。

もし現在地がわからなくなっているのなら、それは日没の問題ではなく道迷いです。この場合はなおさら動いてはいけません。暗い中で「下れば里に出る」は、最も危険な発想です。沢に入り込んで滝や崖に行き当たると、戻ることもできなくなります。

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手順③:とにかく体を冷やさない

ビバークで最優先すべきは、体温の低下を防ぐこととされています。夜を越すうえで、いちばん命に関わるのがここです。

  • 持っている衣類をすべて着込む:迷わず全部です。翌日のためにとっておく意味はありません
  • 首・頭・手足の末端を覆う:ここから熱が逃げます。帽子と手袋の有無で体感が変わります
  • 濡れたものは脱ぐ:汗で湿ったインナーは、着たままだと体を冷やし続けます
  • 地面から離れる:地面は容赦なく熱を奪います。ザックや枯れ葉の上に座るだけでも違います
  • エマージェンシーシートで包まる:軽くて安く、これがあるかないかで大違いです

秋は特に、日が落ちてからの冷え込みが急です。標高が上がれば気温は下がり、風が吹けば体感はさらに落ちます。「日帰りだから防寒着は要らない」は、秋にはもう通用しません。

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手順④:連絡する

電波が届くなら、家族や下山を待っている人に、まず状況を伝えます。「下山が遅れる」「今夜は山で待機する」「場所はここ」「体は無事」。これだけでも、心配のかけ方がまるで違います。

そして大事なのがバッテリーの温存です。機内モードにして、必要なときだけ電波を拾う。寒さでバッテリーは減りやすくなるので、スマホはふところに入れて温めておくと持ちがよくなります。

手順⑤:必要なら、迷わず救助要請を

けがをしている、体が動かない、現在地がまったくわからない、寒さに耐えられそうにない。こうした状況なら、ためらわずに通報してください

  • 通報先は110番が基本です。119番でも構いません。両者は情報を共有し、連携して対応します
  • スマホの位置情報(GPS)をONにして通報する:いちばん大事な情報は「場所」です
  • 緯度・経度がわかれば、それを伝える:地図アプリで確認できます
  • 近くに標識があれば、その番号を伝える:これも位置の特定に有効です

「大げさかもしれない」とためらう気持ちはよくわかります。でも、連絡が遅れるほど状況は悪くなります。夜間は救助活動そのものが難しくなるので、早い段階で状況を伝えておくことに意味があります。

そもそも、暗くならないために

  • ヘッドランプは日帰りでも必ず持つ:これがないと、選択肢が一気に減ります
  • エマージェンシーシートを入れておく:軽量で場所を取らず、いざというとき効きます
  • 引き返す時刻を先に決める:暗くなってからの判断は、必ず甘くなります
  • 秋は下山の逆算を1時間前倒しにする:日没が早まるぶんの余裕です

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ささみんのひとこと

私はビバークをしたことがありません。運がよかっただけかもしれませんが、それでもエマージェンシーシートとヘッドランプは、日帰りでもザックに入れっぱなしにしています。使わないまま何年も持ち歩いていますが、それでいいと思っています。

この記事で伝えたかったのは、「暗くなったら止まる」という選択肢があると、先に知っておいてほしいということです。知らなければ、人はとにかく進んでしまいます。焦って歩いて、転んで、そこから本当の遭難が始まる。

止まるのは、負けではありません。朝が来るまで待てば、また歩けます。

まとめ

  • 判断は日没の1時間前に。暗くなってからでは遅い
  • ①安全な場所で止まる。沢筋・斜面・風の通り道は避ける
  • ②現在地を確認する。わからないなら絶対に動かない
  • ③体を冷やさない。全部着込み、地面から離れ、末端を覆う
  • ④家族に連絡し、バッテリーを温存する
  • ⑤必要なら110番へ。GPSをONにして、場所を伝える
  • ヘッドランプとエマージェンシーシートは日帰りでも携行を

秋は日没が早い季節です。備えたうえで、明るいうちに帰りましょう。今後も役立つ登山情報をお届けします!

ささみんの山行記録はこちら → YAMAP

ABOUT ME
管理人ささみん
こんにちは、ささみんです。 50代・182cm・膝痛持ちのソロ登山者。埼玉県ふじみ野市在住です。 体組成計に「肥満」と表示されていた春、立山登頂を目標に掲げました。そして2026年7月、憧れだった立山・雄山(3,003m)の山頂に立ちました。その翌週には、これも長年の憧れだった涸沢へ。上高地から往復30kmを歩いてきました。 どちらも、膝の痛みなく歩き切れた。それがいちばん嬉しかったんです。 プロの登山家でもアスリートでもありません。週末になると西武線に乗って奥武蔵の低山をよたよた歩いている、ただの埼玉のおじさんです。武器は、膝への衝撃を減らすために編み出した「忍者歩き」だけ。 「膝が痛くて山を諦めた」「体重が重いから登山は無理」と思っていた方へ。私も同じでした。それでも山はやめられません。 同じ悩みを持つ方の、小さな背中を押せたら嬉しいです。 今日が、人生で一番若い日!